「レイヤー1で他を圧倒」スイスイと並列処理 SUIチェーンを完全解説
前回、こちらの記事でSUIのオブジェクトについて解説しました。↓
レイヤー1 SUIの「オブジェクト」について分かり易く解説。 – あんしん仮想通貨|喜納一太郎ブログ (ansin-kasotsuka.com)
SUIは近年、益々注目が集まっており、その中でもユーザーから期待されているのが高速な処理速度です。
今回、その処理速度の基盤となるSUIの並列処理システムについて解説します。最後まで読んで下さいね(^_-)-☆
従来の取引処理システムについて
ビットコインやイーサリアム等の、従来の取引処理システムでは、取引に優先順位が無く、順番通りに行うが故の遅延が生じていました。
これがスケーラビリティの問題と言われるもので、処理速度低下とガス代の高騰を引き起こすため大きな課題となっています。
SUIの「選別」による取引処理方法
SUIではレイヤー1が抱える問題を踏まえ、「早く終わる取引」と「時間の掛かる取引」の2つ分け、さらにこれを同時に処理する手法を採用しています。
引用:SUI公式サイト取引の存続期間 |Suiのドキュメンテーション
こちらがSUI公式の概要図ですが↑、これを簡略した図がこのようになります。↓
早く終わる取引と、時間の掛かる取引の2つに分け、同時進行で並列処理することで「従来の取引処理システム」より遥かに早い速度を手に入れました。
SUIのブロックチェーンについて
SUIでは通常のブロックチェーンと異なるDAG(ダグ)と呼ばれるものを採用しています。
DAGは暗号通貨Kaspaでも採用しているので良ければこちらもどうぞ。暗号通貨Kaspaとは?詳しく解説致します。 – あんしん仮想通貨|喜納一太郎ブログ (ansin-kasotsuka.com)
ダグとは有効非巡回グラフの略で、各ブロックを頂点としブロックチェーンを並列的に生成し、そのサイクルにおいて同じ頂点(ブロック)には戻って来ない構造を言います。
例えばBは、FとKから生成されたブロックで、このBが再度迂回し自身であるBに戻る事はありません。その名の通り、有効なグラフであるが、非巡回している事を言います。
従来のブロックチェーンでは一方向にブロック生成を行う為、取引の順番待ちが生じ、スケーラビリティの問題が生じてしました。
また、利己的(不正)なマイニングや、孤立したブロックによる電力の無駄も生じやすくなります。
SUIの処理能力
SUIは選別による取引処理と、ブロックチェーンにDAGを採用する事で最高のスピードを手に入れました。
引用:Sui | Deliver the Benefits of Web3 with the Ease of Web2
TPS(Transactions Per Second)とは1秒間あたりに処理できるトランザクションの数を表す指標です。
SUIでは297,000TPSを記録しました。レイヤー1で代表的なソラナでは50,000TPSとなっています。SUIが如何に圧倒的かが良く分かります。
まとめ
SUIは取引の選別による並列処理システムと、ブロックチェーンにおいてダグを採用する事で、レイヤー1の中で圧倒的な速度手に入れました。
その速度はソラナの50,000TPSと比べ、297,000TPSと桁はずれ。
これからも益々注目を集めそうですね(^_-)-☆